今日の記事は少し変わって、就職活動について書きたいと思います。
私は21卒の新社会人、つまり新型コロナウイルスの発生と拡大に伴い就活の形式が急速に変化していくさなかに就活を行っていました。
世界情勢が大きく変わっていく中で何が起きたのか、就活生だった私が何を考えていたのか残すとともに、これから就活していく人にも一例として伝えられたらいいなと思います。
就活の流れ
夏のインターンシップ解禁からコロナ発生前
理系大学院を修了していることからも分かるように、私自身も多数の大学院生の例に漏れずに、専攻を活かしたメーカーに焦点を当てて就活を行ってきました。
大学院1年生の夏頃からコロナが発生するまでは、大学での講義と研究の合間を縫って、いくつかのインターンシップに参加しました。
この頃はコロナの影響は当然ありませんでしたので、企業等に実際に訪問して説明を受けたり、グループワークや工場見学に参加していました。
また長期のインターンシップに参加した人の中にはコロナの影響が出る前に、ほとんど就職先が決まるような人もいました。
コロナの話題が出始めた頃
コロナの話が中国で出始めた2020年の1月頃は、ニュースで話を聞くぐらいで、そこまで深刻に捉えていなかったのが正直な感想です。
けれども、ダイヤモンドプリンセス号でのコロナ患者の発生を皮切りにして、コロナが身近になりつつあると感じました。
2月頃は説明会や早期の選考に対面でも参加していましたが、一部の企業ではオンラインでの面接が急遽設定されるようになりました。
3月に入ると説明会や面接の延期連絡が相次ぐとともに、大規模セミナーも中止となりました。
もともと大規模セミナーには参加する予定がなかったので影響はなかったのですが、参加することを考えていた人への影響は大きかったと思います。
受けようと考えていた企業の対面での説明会は3月の半ばぐらいまでは一部であったのですが、マスク着用やアルコール消毒、ソーシャルディスタンスの確保等の各種対策を行いながらの対応でした。
雑談も控えるように言われており、休憩時間中にはとても静かな空間が広がっていました。
緊急事態宣言が発令されてから
1回目となる緊急事態宣言は2020年4月7日に東京など7都府県、4月16日には全国に発令されました。
その頃には完全にウェブを用いた面接や説明会に切り替えられており、毎日家に籠りながらパソコンとにらめっこをしている状態が続いていました。
次第に慣れてくるとはいえ、毎日家でパソコンを見ながら面接等をしていると気が滅入ってきました。
就活という大事な時にストレス発散もなかなかできないため大変でしたが、他の就活生も同じ土俵で頑張っていることを思いながら、なんとか乗り越えることができました。
最終面接こそ時期を見計らって対面で行うこともありましたが、対面での面接を経験しないまま内定を得る人もいました。
その後も内定式はウェブで行ったり、例年なら予定されていた内定者の集まりも中止になるなど、コロナが与えた影響は就活を終了してからも今に至るまで続いていました。
コロナ禍の就活によりもたらされたもの
就活の形式が大きく変化したことで、想定していた就活とは違ったため戸惑うことや不安になることが多々ありました。
しかし、コロナにより良かったと思うこともありました。
良かったこと
1つ目は交通費や宿泊費がほとんどかからなかったことです。
学生にとってお金の問題は重要になると思います。
面接の場合は選考が進むにつれて交通費等を出してくれる企業もあるのですが、説明会や一次面接等の段階だと個別に企業を訪問するたびにお金が必要となります。
首都圏や大阪近郊に住んでいれば費用を抑えられますが、私は地方都市に住んでいたので、もし全ての説明会などに参加していたらもっとお金が必要になっていたと思います。
2つ目は色々な企業の説明会に参加できたことです。
個別の説明会に対面で参加しようとした場合、近くに興味のある企業があれば一日で複数回ることも可能ですが、日程や距離の問題もあってなかなか難しいです。
一方ウェブの場合だと、家にいながら一日に何社でも説明会を聞くことができるので、興味があれば気軽に説明を聞けたのは良かったです。
ウェブだからこそ気軽に参加できるし、後日配信という形で説明の内容を振り返ることもできて企業の理解に繋がりました。
悪かったこと
1つ目はコミュニケーションがとりにくいことです。
対面での面接の場合は相手の表情を見ながら話せるとともに、身振り手振りでも表現することができました。
しかしウェブの場合は基本的にずっとカメラを見る必要があるため、相手が一体どんな表情をしているのか、話している内容は正確に伝わっているのかが分かりにくかったです。
ウェブで話す機会がほとんどないことも相俟って、就活という大事な時にちゃんと話せているのか不安が膨らみました。
2つ目は通信に関する問題です。
ラグが発生したり、音声が聞こえづらい、画面がフリーズしてしまうなどウェブならではの問題を色々と経験しました。
私も企業もできる限り対処しますが、それでも解決しない場合は、そのまま続行することもあって苦労しました。
また企業ごとに面接に利用するアプリが違うため、何種類もアプリをダウンロードして使い方を確認する必要がありました。
コロナ禍で就活を終えた感想
コロナによって思い描いていた就活とは違いましたが、大変なのは私だけではなく企業側も同じであり、両者ともに手探りしながらの就活になりました。
どちらも慣れていないという意味では、良かったのかなと振り返ってみて思います。
コロナの終焉がいつになるかは分かりませんが、ウェブを用いた就活に利便性があることも確かなので、今後はウェブと対面の両方に適応できる必要があると思います。
就活が一年もたたずに大きく変化するとは思っていませんでしたが、世界の変化を身近に捉えることができた貴重な経験を将来に活かしていきたいと思います。
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