こんにちは!よもぎです。
新卒社会人が単元株として保有している、オリックスの2021年3月期の決算が5月13日に発表されたので、今回は決算内容について書きたいと思います。
オリックスの概要
オリックス(8591)の基本的な会社概要は下記になります。
- 設立:1964年(リース事業からスタート)
- 事業内容:多角的金融サービス業
- 拠点:31か国・地域
- 株価:1856.5円(5/14時点)
2021年3月期の決算内容
経営成績
オリックスの3月期における過去5年間の経営成績は次のようになっています。
期間(年) | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 |
営業収益(億円) | 26,787 | 28,628 | 24,349 | 22,803 | 22,927 |
当期純利益(億円) | 2,732 | 3,131 | 3,237 | 3,027 | 1,924 |
ROE(%) | 11.3 | 12.1 | 11.6 | 10.3 | 6.4 |
ROA(%) | 2.46 | 2.76 | 2.74 | 2.40 | 1.44 |
ROEは”自己資本当期純利益率”のことで、自己資本に対する当期純利益の割合を示しています。
自己資本を基準にすることで企業規模によらずに、いかに効率的に利益を上げたか評価することができます。
ROAは”総資産利益率”のことで、総資産に対する当期純利益の割合を示しています。
ROEと同じく利益率の指標となりますが、ROAは有利子負債なども含めて計算するため、両者に極端な差がある場合は注意が必要です。
2021年3月期の当期純利益は前年から36%減の1924億円となりました。
ROEなども含めて現在はコロナショックにより落ち込んでいるものの、利益はだんだんと回復しているようです。
セグメント業績
オリックスの事業は10個のセグメントに分類されており、セグメントごとの利益の割合は次のようになります。

グラフを見るとオリックスが多角的に事業を行っていることがよく分かります。
何をしているのか分かりにくい会社、というイメージがつくのも分かる気がします…
今回の決算ではコロナの影響が大きい分野として、航空機リース・コンセッション(国際便の旅客数減少に起因)・不動産運営が挙げられていました。
これら3つのベース利益(売却益を除いた利益)は前年同期と比較して783憶円の減少となっており、その大きさが窺い知れます。
最近も緊急事態宣言の対象地域拡大が発表されたこともあり、航空や宿泊関連などの事業が回復するには暫くかかりそうです。
しかしコロナの影響を受ける事業があっても、環境エネルギーや銀行など他のセグメントである程度利益をカバーしていることが分かります。
株主還元について
前回の発表では配当金額は76円で据え置きか、配当性向50%のうち高い方を採用するとなっていました。
そして2021年通期の配当金は前期より2円増額した78円となることが発表されました。
まさか増配になるとは思わなかったので嬉しい限りです!
今までの配当性向は30%程度を推移しており、今後も配当を継続していく余力は十分にあると思います。
またオリックスは自社株買いも定期的に行っており、2021年3月期は543億円の自社株買いを行い、2022年期中にも500億円実施する予定があると発表されました。
今後の成長性

2022年3月期の当期純利益の目標は2500億円となっており、コロナ前の水準である3000億円には早いうちの達成を目指しています。
特にROEを11%以上に戻すことを最重要課題と認識していることが分かります。
今後は再生可能エネルギーを利用した環境エネルギービジネスや、継続的な企業の新規買収によるアセットマネジメント事業などを中心に新しい投資先を検討していくようです。
まとめ
コロナによる影響を受けているとはいえ、多角的な事業経営を行っているため、ある程度の損失をカバーできることは心強いと思いました。
”分散”という意味では、投資にも通じるものがありますね。
利益が元に戻るまでには時間がかかりそうですが、着々と利益を伸ばしているセグメントもあることが分かり、これからも期待できそうです。
増配するという嬉しい発表もあり、今後もオリックスの株主として微力ながら応援したいと思います。
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